新幹線の学割と往復割引を同時に利用することはできるのか?
往復割引と他の割引きっぷは同時に利用することはできませんが、往復割引と学割は併用が可能です。
条件を満たした学生の方が往復割引と学割を利用すれば、往復割引で乗車券が1割引、そこからさらに学割の適用で乗車券が2割引になります。
ただし、往復割引については往復の切符さえ同時購入すれば適用がされますが、学生割引については学校が発行する「学校学生生徒旅客運賃割引証(学割証)」の提示が必要なので、忘れず発行してもらい提示をしましょう。
学割が使えるのは中学生以上の学生。
小学生も同じように条件を満たしていれば、子供料金に往復割引が効きます。
では、往復割引と学割が同時に適用されると料金はどう変わるのでしょうか?
往復割引と学割の同時適用でいくら安くなるのか?
往復割引と学割の併用で、通常料金よりどれくらい安くなるのか?
実際の料金で比べてみましょう。
【例】新横浜〜岡山
新横浜から岡山へは東海道・山陽新幹線で行くことができ、距離は601キロを超えます。
通常、乗車券が10,340円、特急券6,990円の片道17,330円、往復で34,660円です。
乗車券部分は往復割引で1割引、さらに学割で2割引になると、片道7,440円、往復14,880円。
これに往復分の特急券を合計すると、往復で28,860円になります。
割引適用なしで片道きっぷを購入した時と比較すると、往復で5,800円安くなります。
なお、東海道・山陽新幹線はスマートEXでも往復割引を利用することができます。
例えば、新横浜〜岡山で利用すると片道料金は16,090円。
スマートEX利用時には学割にはなりませんので、学割・往復割引の方が安いです。
【例】新神戸〜別府
新神戸から別府へ行くには、新幹線で小倉まで行き、小倉から特急に乗り換えます。
乗車券は片道10,230円、新幹線・特急の特急券がそれぞれ5,810円、1,780円かかり、往復合計で35,640円。
乗車券部分が往復割引適用で1割引、さらに学割の適用で2割引になり、往復で14,720円になります。
これに特急券往復分を合計すると、往復で29,900円。
割引適用なしで、片道ずつ切符を購入する場合に比べて5,740円安くなります。
なお、新幹線→特急と乗り継ぐと「乗継割引」も適用されそうですが、このケースの場合、乗り継ぎ駅は「小倉」。
東海道・山陽新幹線からの乗り継ぎ割引が適用されるのは、新横浜〜新下関間の駅からの乗り換えの場合なので、乗継割引は適用されません。
参考までに、別府から新神戸を往復する場合、「神戸往復割引きっぷ」の方が安いです。
往復割引+学割+e特急券・eきっぷでさらに格安!
往復割引と学割は両方の条件を満たしていれば同時に利用することができます。
しかし、割引になるのは乗車券のみで特急券は安くなりません。
ところが、エクスプレス予約やJR九州インターネット列車予約を利用すると、特急券も安くすることができます。
往復割引・学割と同時に利用できるのは、エクスプレス予約の「e特急券」と、JR九州の「eきっぷ・e早特」。
「eきっぷ・e早特」は利用できる区間がかなり限定されてしまいますが、「e特急券」は東海道・山陽新幹線の多くの区間で利用することができます。
例えば、新横浜〜岡山ののぞみ指定席通常きっぷの料金は、片道17,330円です。
往復割引を利用すると、乗車券が1割引になり16,290円。
さらに学割を併用すると片道料金は14,430円です。
これがe特急券(5,630円)と往復割引・学割を同時に使うと、片道料金は13,070円。
エクスプレス予約の会員であることが前提ですが、料金はこのように安くなります。
「往復割引+学割」で通常の3割近く安くなるので、かなりのお得感があります。
エクスプレス予約が使えるなら、e特急券の同時使用でさらに安くなります。
しかし、学割が効く学生の方でも、区間によっては他の方法の方が安い場合もあります。
参考までに、こちらページでもご紹介している新幹線ホテルパックを利用すると、「往復割引+学割」の同時適用よりも安く往復することができます。
もし、1泊6,300円のホテルに宿泊するとすれば、新幹線パックの料金は新幹線・特急の往復と宿泊の合計で29,900円。
往復割引+学割+e特急券+宿泊なら、合計料金は32,440円。
エクスプレス予約が使える学生の方でも、新幹線ホテルパックを使った方が安いです。
料金を安くしようと思う方は、いろいろな手段で料金を比較してみましょう!